short story〜心を映す鏡〜
人は常に心配する生き物である。
そして安心する事が中々出来ない。
と言うか【安心感】を手に入れたいのに、
不安が付きまとい安心出来ず日々の充足感を
得る事は難しい。
そして不安が募ると睡眠が浅くなったり、
心配事が夢となり現れる。
今日も夢の中に現れた仙人の様なおじいさんに、こう問われた。
【その鏡の前に立ってごらん。あんたの心を
映し出す鏡じゃ。】
【ほら見えるじゃろ⁈ 心の中が手に取る様に
見えるじゃろ⁈】
『いえいえ、そんなの全く見えませんって⁉︎』
『全く、どこを見ろっていう訳⁉️』
【昨日のあんたと今日のあんたは違うじゃろ⁈ なんかすっきりしておるのぅ】
【あんたの心も他人の心も見えないから美しいんじゃ、見えてはつまらん⁉️
心は簡単に変えられるもんじゃない。
先ずあんたが努力するんじゃ✨
その次に心を寄せたい人を引き寄せる。
その方法は全て鏡の中にある。
わしには見える。あんたが幸せになっていく姿がなぁ〜。頑張りなさい】
『大人になってもこんな夢見るんや⁇』
不思議な位、リアリティに欠ける夢の中のおとぎ話かも知れないが、最後に仙人のおじいさんはこう言った。
【夢の中の王女は夢を信じ夢を見る。
たとえそれが叶わなかったとしても。
ただひたすら夢を信じ努力し、何故なら夢見た時間はかけがえのない幸せと知っているから。】
【心を映す鏡にはそういう風に書いておるのじゃ。ひたすら自分の人生を信じて】
おじいさんはそう言い残し消えてしまったけど、手元には目には見えない心を映す鏡が残った。
いつも持ち続けて心をちゃんと映す為に。
--- The end ---
#きよちゃんのショートストーリー
#Vocalist Kiyomi HP 【ソリュブルル】
#空想空間
0コメント